結婚式をやりたくない……。そう思うのは、とても自然な気持ちだと私は考えています。
だって、考えてみてください。
華やかなドレスに身を包み、大勢の前で主役になること。緊張感でいっぱいの一日を過ごすこと。そして、何より大きな出費を伴うこと……。
プレッシャーを感じるのは当然ですよね。
でも、そんなあなたの気持ちを、パートナーや両親になかなか理解してもらえないのかもしれません。
「わがままだ」なんて言われることもあるかもしれません。
私自身、実は結婚式をやりたくなかった一人。でも、結果的にはとてもシンプルな形で挙げることにしました。
今回は、結婚式をめぐる様々な悩みについて、私の経験も交えながら、できるだけ具体的にお話ししていきたいと思います。
この記事では、以下のポイントを詳しく解説していきますね。
- 結婚式をやりたくないと思う気持ちは決してわがままではない
- パートナーや両親を説得するための具体的な対処法がある
- 結婚式をしない選択をした場合の代替案がたくさんある
- 式を挙げた人も挙げなかった人も、それぞれの幸せな形がある
結婚式をやりたくないのはわがまま?判断基準を考えてみよう
結婚式をやりたくないと感じることは、決してわがままではありません。
むしろ、自分の気持ちに正直になれているということかもしれません。
ただ、そう思う自分の気持ちが本当に「わがまま」なのかどうか、きちんと向き合って考えてみることは大切です。
以下のポイントを意識しながら、自分の気持ちを整理してみましょう。
- 経済的な理由が明確にある
- 式の形式や規模に対する具体的な不安がある
- 注目されることへの強い抵抗感がある
- 親族関係の複雑さがある
たとえば、私の友人の佳織(仮名)は、こんなふうに話していました。
「親からの援助がなく、新生活のための家具や家電を買うのも精一杯。そんな状況で300万円以上かかる結婚式なんて、とても考えられなかったの」
これは、とても現実的で理にかなった判断ですよね。
また別の友人の由紀(仮名)はこう語ります。
「人前で話すのが苦手で、スピーチをするだけで胃が痛くなるの。それなのに、一日中大勢の人の前で笑顔を振りまくなんて、想像しただけでパニックになりそう……」
これも十分な理由になりますよね。
結婚式をやりたくない理由が具体的で、現実的な懸念に基づいているなら、それは「わがまま」ではありません。
むしろ、以下のような場合の方が要注意かもしれません。
- ただなんとなく面倒くさいから
- 友達がいないことを隠したいから
- 親族との対面を避けたいから
こういった理由の場合は、もしかすると結婚式以外の何か別の問題を抱えているのかもしれません。
大切なのは、自分の気持ちに正直に向き合い、パートナーときちんと話し合うこと。
そして、その結論に至った理由を、相手にもしっかりと説明できることです。
「結婚式はしない」とパートナーや両親を説得する方法
さて、自分の中で「結婚式はしない」と決めても、そう簡単にはいきませんよね。
特に難しいのが、以下のような状況です。
- パートナーが式を強く希望している
- 両親が「一生に一度なんだから」と押してくる
- 親戚から「式もしないの?」と言われる
こんなとき、どうやって周囲を説得すればいいのでしょうか?
実は、アプローチの仕方で、かなり印象が変わってくるんです。
たとえば、こんな言い方はNG。
「だってやりたくないもん!」
「めんどくさいから」
「そんなの意味ないじゃん」
代わりに、このように説明してみましょう。
パートナーへの説得ポイント
「結婚式にかかるお金を、二人の新生活や将来の備えに使いたい」
「式よりも、毎日の暮らしを大切にしたい」
「二人らしいカタチで、新しい人生をスタートさせたい」
両親(義両親)への説得ポイント
「親孝行は、結婚式だけじゃなく、これからの生活の中でたくさんしていきたい」
「派手な式よりも、安定した生活基盤を築くことを選びたい」
「お金をかけずとも、感謝の気持ちは別の形で伝えたい」
親戚や周囲への説得ポイント
「時代に合った新しいスタイルを選びたい」
「形式にとらわれず、二人らしい門出にしたい」
「ご挨拶は、ぜひ個別にさせていただきたい」
このように、自分の気持ちを丁寧に説明していくと、意外にも理解を示してくれる人は多いものです。
結婚式をやりたくないパートナーを説得するときのアプローチ
反対に、パートナーが結婚式を望まないとき。
そんなときは、どんなふうに話を進めていけばいいのでしょうか。
まず大切なのは、パートナーの気持ちに寄り添うこと。
なぜ式を望まないのか、その本当の理由を理解しようとする姿勢が重要です。
よくある「式をやりたくない」理由と対処法
理由 | 対処法 |
---|---|
費用が心配 | 予算を具体的に示し、費用分担を明確に |
人前で緊張する | 少人数での挙式を提案 |
準備が面倒 | プランナーへの依頼を提案 |
親族関係が複雑 | 家族だけの食事会形式を検討 |
そして、説得するときのポイントは以下の通りです。
- 一方的な押しつけは避ける
- 具体的な代替案を示す
- 妥協点を探る姿勢を見せる
- 時間をかけて話し合う
たとえば、こんな提案の仕方はいかがでしょう。
「会費制のパーティーなら、ゲストの負担も少なくできるよ」
「写真だけでも残しておきたいな。10年後、20年後の私たちが見返したときに、きっと素敵な思い出になると思うの」
「お互いの両親に感謝を伝える機会にもなるんじゃないかな」
このように、相手の立場に立って考えながら、二人にとってプラスになる部分を具体的に提案していくのです。
結婚式に代わる素敵な門出のアイデア
結婚式をしない選択をした場合でも、二人の新しい出発を祝う方法はたくさんあります。
フォトウェディング
写真撮影だけを行う選択肢です。
近年人気上昇中で、以下のメリットがあります。
- 費用を抑えられる
- 撮影だけなので負担が少ない
- 好きな場所で撮影できる
- 時期を自由に選べる
家族だけの食事会
親しい家族だけを招いての食事会も、温かな門出の形です。
- アットホームな雰囲気で過ごせる
- 会話を楽しむ時間が十分に取れる
- 予算に合わせて会場を選べる
- 形式張らずにリラックスできる
旅行を兼ねた挙式
旅先でこじんまりと式を挙げる選択肢。
最近では国内リゾートでの挙式も人気です。
- 新婚旅行と式を同時に叶えられる
- 思い出の場所で挙式できる
- 二人きりの特別な時間が持てる
- 予算を旅行に重点配分できる
結婚式をやりたくなかったけど、やってみた人たちの本音
ここで、実際に結婚式を挙げた方々の体験談をご紹介します。
真由美さん(仮名)34歳のケース:
「正直、最初は絶対やりたくなかったんです。でも、夫が『親に恩返しがしたい』って言うので、すごく小規模な形で挙げることにしました。蓋を開けてみると、両親が涙を流して喜んでくれて……。今思えば、やってよかったかなって思います。」
ただし!これは私の場合であって、みんながみんなそうとは限りませんよ。
健一さん(仮名)29歳のケース:
「僕は人前で話すのが苦手で、最後まで気が進みませんでした。でも、妻が『会費制の気楽なパーティーにしよう』って提案してくれて。確かに当日は緊張しましたが、みんなが温かく見守ってくれて、意外とリラックスして過ごせました。ただ、これは僕に合った形だったからで、もっと気の張る形式的な式だったら、きっと耐えられなかったと思います」
結婚式をしないという選択をした人たちの声
一方で、最後まで式を挙げなかった方々の声も聞いてみましょう。
美樹さん(仮名)31歳のケース:
「私たちは最初から『式はしない』って決めていました。その分の予算を新居の頭金に回したんです。親には最初、少し寂しそうな様子も見られましたが、『二人の新生活を応援してほしい』って話をしたら、理解してくれました。今では、結婚式をしなかった分のお金で、いい物件に住めているので、この選択で良かったと感じています」
そもそも結婚式は「誰のため」で「なんのため」なの?
結婚式という儀式の本質的な意味を、少し掘り下げて考えてみましょう。
多くの場合、結婚式には以下のような意味が込められています。
「誰のため」という視点で見ると
- 新郎新婦のための人生の節目
- 親への感謝を伝える機会
- 親族や友人への門出の報告の場
- 両家の新しい絆を築く契機
しかし、これは必ずしも「式を挙げないと叶えられない」というものではありません。
たとえば、隆一さん(仮名)はこう語ります。
「私たちは式を挙げませんでしたが、その分、両親には定期的に食事に招待して、ゆっくり話をする時間を作っています。それが私たちなりの『親孝行』なんです」
「なんのため」という視点で見ると
- 愛を誓い合う儀式として
- 新しい家族の誕生を祝う場として
- 感謝の気持ちを伝える機会として
- 人生の大きな節目を印象づけるものとして
ここで重要なのは、これらの「目的」は、必ずしも形式的な結婚式でなくても達成できるということ。
二人の気持ちと、それを表現する方法は無限にあるのです。
本当の幸せって、なんだろう
結婚式を挙げるかどうかで悩むとき、時には立ち止まって考えてみましょう。
私たちが本当に大切にしたいものは何か。
それは「形」なのか、それとも「想い」なのか。
結婚式は確かに、人生の素晴らしい思い出になり得ます。
でも、それは数ある選択肢の中の「ひとつ」に過ぎません。
大切なのは、その先にある長い人生で、二人がどんな「幸せ」を築いていくか。
そのための土台として、今の選択が本当に自分たちらしいものかどうか。
結婚式に関する素朴な疑問にお答えします
結婚式をめぐる選択には、様々な迷いや疑問がつきものです。
ここでは、よく寄せられる質問にお答えしていきましょう。
Q. 結婚式をしないと、親族から非常識だと思われませんか?
これは多くの方が抱える不安です。
しかし、時代は確実に変化しています。
現代では、結婚式を挙げないカップルも決して珍しくありません。
大切なのは、その選択に至った経緯をきちんと説明すること。
そして、式に代わる形で感謝や報告の機会を設けること。
たとえば、私の知人のケースでは、親族それぞれに丁寧な手紙を書き、その後個別に会食の機会を設けたそうです。
結果として、かえって一組一組としっかり向き合えたと好評だったとか。
Q. 年齢的にもう遅いから、結婚式は諦めるべきでしょうか?
「もう○歳だから……」、そんな年齢を気にする声もよく聞かれます。
でも、結婚式に「適齢期」はありません。
むしろ、人生経験を重ねた分だけ、自分たちらしい演出ができるかもしれません。
40代で式を挙げた千春さん(仮名)は、こう語ります。
「若い頃よりも、今の方が家族の大切さが分かる。だからこそ、家族への感謝の気持ちを形にできた結婚式は、すごく意味があったと思います」
式を挙げるかどうかは、年齢ではなく、二人の想いで決めればいいのです。
結婚式をめぐる選択、まとめ
長い記事になりましたが、最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
- 結婚式をしたくない気持ちは、決してわがままな考えではない
- 大切なのは、その選択に至った理由を丁寧に説明すること
- 式に代わる選択肢は、実はたくさんある
- 何が自分たちらしいかを、じっくり考えることが大切
- 周囲の理解を得るためには、感謝の気持ちを伝える代替案を示すこと
- 結婚式は形ではなく、その本質的な意味を考えること
結婚式は、確かに人生の大きな節目のイベント。
でも、それは数ある選択肢の一つに過ぎません。
むしろ、その選択の過程で二人の価値観を確認し合い、話し合えることこそ、結婚生活の貴重な第一歩になるのではないでしょうか。
何より大切なのは、これから始まる二人の生活。
その土台となる選択が、本当に自分たちらしいものであることを願っています。
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