「結婚式でボロ儲けしてるんじゃないか?」と疑う人は少なくありません。
ゲストとして結婚式に参加するたび、「このご祝儀、新郎新婦の懐を潤すだけなのかな」と少し複雑な気持ちになったことはないでしょうか。
私も結婚式を挙げた経験者として、その気持ち、すごくわかります。
でも実は、結婚式の経済事情って、外から見るのと実際に体験するのとでは大きく印象が違うんです。
結婚式で新郎新婦はボロ儲けしているのか?その答えは率直に言って「ほとんどの場合はNO」です。
- 実際は約半数のカップルが赤字になっている現実
- 「ボロ儲け」に見える事例には必ず裏事情がある
- ご祝儀文化は「儲け」ではなく「感謝と祝福」が本質
これから結婚式に招待される予定の方も、自分の結婚式を考えている方も、ぜひ最後まで読んでいただければ、結婚式の経済事情について新たな視点が得られるはずです。
そして何より、参列するときの気持ちが少し軽くなるかもしれません。
今回は「結婚式はボロ儲け」という世間のイメージと、実態のギャップについて、経験者の立場からお話ししていきますね。
新郎新婦は結婚式でボロ儲けしてる?その実態は?

結婚式ってボロ儲けするんでしょ?
という質問、主催者側になった経験がある私としては、正直苦笑いしか出ません。
確かに、外から見ると「ご祝儀をたくさん集めて儲かってるんじゃないの?」と思えるかもしれませんが、実情はかなり異なります。
実態を知れば、そのイメージが大きく変わるはず。
結婚式の収支についての本当のところをデータとともに解説していきますね。
結婚式の収支実態:意外と厳しい数字
まず、多くの方が誤解しているのは「結婚式=儲かる」というイメージ。
でも実際のところ、結婚式を挙げたカップルの約50%が赤字、黒字になるのはわずか2割以下というデータがあるんです。
- 平均の総費用は約370万円に対し、ご祝儀収入は約228万円
- 差額の約143万円は新郎新婦の自己負担になっている現実
- ゲスト人数が増えるほど総費用も増えるため、必ずしも「人数=利益」ではない
私の友人たちの話を聞いても、ほとんどが「結婚式、赤字だったよ〜」と言っています。
実際に私自身も、親族からの援助があったとはいえ、貯金をかなり切り崩した記憶があります。
ゲスト数 | 平均費用 | ご祝儀見込み | 自己負担額 |
---|---|---|---|
30人 | 177.9万円 | 89.3万円 | 88.6万円 |
60人 | 307.0万円 | 203.3万円 | 103.7万円 |
100人 | 472.6万円 | 355.3万円 | 117.3万円 |
この表を見てもわかるように、ゲスト数が増えるほど費用も増えていきますが、自己負担額も同時に増加していくんです。
つまり「たくさん人を呼べば儲かる」という単純な図式にはならないんですね。
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結婚式が黒字化する条件とは?
もちろん、中には黒字になるケースもあります。
でも、それには特定の条件が揃う必要があるんです。
- 少人数の家族婚で費用を大幅に抑えている
- 衣装点数や演出を必要最小限に抑えて固定費を削減
- 親族中心に高単価(5万円/人)のご祝儀が期待できる場合
1人あたりの費用を2.9万円以下に抑えられれば黒字化の可能性が高まりますが、一般的な結婚式場では3万円以上かかるケースがほとんど。
これが「ボロ儲け」という誤解と実態とのギャップの正体なんです。
結婚式を「投資」として考えると、かなりリスキーな賭けだということがわかりますよね。
だからこそ、多くのカップルは「儲け」ではなく、大切な人たちへの「感謝」や「一生の思い出」のために結婚式を選んでいるのです。
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結婚式はボロ儲けできるものじゃない!裏事情を暴露
「でも、結婚式場はすごく高いよね?」「あれって本当に必要なの?」そんな疑問を持ったことはありませんか?
私も最初は「なんでこんなに高いの!?」と驚きました。
結婚式の裏側には、表からは見えない様々なコストや事情が隠れています。
今回は業界の内部事情と、その費用の内訳を包み隠さずお伝えします。
結婚式の費用内訳:意外と知らない内情
結婚式にはどんな費用がかかるのか、具体的に見てみましょう。
- 会場使用料、飲食費、衣装、装花、写真・映像など多岐にわたる項目
- 「演出」という名の付加価値サービスが次々と提案される
- 隠れた追加費用(ドレス保管料、サービス料など)が積み重なる
実は結婚式の費用の内訳を詳しく見ると、ゲスト1人あたりの「料理・飲物代」が平均で約3万円前後。
そこに会場装飾や演出費用、衣装などが加わり、思っていた以上の金額になるケースがほとんどです。
私の結婚式でも、当初の見積もりからどんどん金額が膨らんでいき、最終的には予算オーバーに。
「このままでは赤字確定…」と焦った記憶があります。
費用項目 | 平均金額 | 備考 |
---|---|---|
料理・飲み物 | 114.6万円 | 1人あたり約3万円×ゲスト数 |
衣装(新婦) | 51.0万円 | 2着以上の場合は更に高額に |
衣装(新郎) | 18.5万円 | レンタルが一般的 |
装花 | 21.1万円 | 季節や種類によって変動 |
写真・映像 | 46.7万円 | スナップ撮影+映像制作 |
サービス料など | 12.1万円 | 明示されにくい追加費用 |
結婚式場の営業手法と利益構造
結婚式場がどのように利益を出しているのか、その仕組みも興味深いところです。
- 格安の「挙式のみプラン」で集客し、披露宴へのアップセルを図る戦略
- 「料理・衣装」より「保管料」「サービス料」で利益を確保
- 写真・映像・演出など、オプションサービスの利益率が高い実態
例えば、「挙式5万円〜」という広告を見て問い合わせると、実際には

それだけでは素敵な結婚式になりませんよ
と披露宴プランを勧められるケースがほとんど。
このような段階的な販売手法が業界の基本戦略になっています。
興味深いのは、式場の利益率は一般的なサービス業と比べて必ずしも高くないという点。
競争激化で価格競争が起き、かつ施設維持や人件費などのコストがかかるため、持続可能な経営のためには一定の利益確保が必要なのです。
結婚式のコストを抑える工夫:あまり知られていない方法
では、そんな結婚式のコストを少しでも抑えるには、どうすればいいのでしょうか?
私や友人たちの経験から、効果的だった方法をご紹介します。
- オフシーズン(夏や冬)を選ぶことで大幅割引が適用されることも
- 平日や祝日前日を選ぶと、土日より安くなる場合が多い
- 衣装や小物の持ち込みで、レンタル料を削減できる
また、少人数制の「家族婚」や、挙式と食事会のみの「会食ウェディング」など、新しいスタイルを選ぶことで、総額を200万円以下に抑えることも可能です。
私の友人の中には、10人程度の家族婚にすることで、ご祝儀30万円に対して費用15万円で済ませ、珍しく黒字になったケースもありました。
結婚式は「儲け」を目的にするものではなく、二人の新しい門出を祝い、大切な人たちへの感謝を表現する場。
でも、そのために無理な出費をする必要はないんです。
それでもモヤモヤする結婚式のご祝儀文化への向き合い方

結婚式に呼ばれたけど、正直ご祝儀を包むのがちょっと…
そんな気持ち、私も理解できます。
特に短期間に何件も結婚式が重なると、経済的な負担も大きいですよね。
ここでは、日本独自のご祝儀文化に対するモヤモヤした気持ちと向き合い、心地よく付き合っていく方法を考えてみましょう。
ご祝儀の本質を理解する:なぜ現金を贈るのか
まず、ご祝儀がなぜ存在するのか、その文化的背景を理解することで、気持ちが楽になるかもしれません。
- 元来は「お祝いの儀式」を意味し、現金は「新生活支援」と「式場費用の一部負担」という意味を持つ
- 相場3万円の内訳は「お祝い金1万円+飲食費2万円」という考え方も
- 日本の伝統的な「共同体の相互扶助」の現代版
ご祝儀は単なる「支払い」ではなく、「お祝いの気持ち」と「共同で祝う文化」が形になったもの。
私が結婚式を挙げたとき、ご祝儀袋に添えられたメッセージカードの言葉に何度も涙したことを覚えています。
お金以上に、その気持ちがとても嬉しかったんです。
モヤモヤを解消する:ご祝儀との付き合い方
それでも「なんで3万円も出さないといけないの?」というモヤモヤが残るとしたら、どう向き合えばいいでしょうか。
- 自分の価値観と相手との関係性で金額を決める自由
- 現金以外の心づけ(手紙・思い出の品)を添えるオプション
- 無理な出席やご祝儀は避けてもOKという考え方
私の周りでも、学生時代の友人の結婚式では「みんな就職したばかりでお金ないよね」と、ご祝儀1万円でも全く問題なかったケースもあります。
逆に、本当に親しい友人には「3万円じゃ気持ちが足りない」と思って、特別に多めに包んだこともありました。
重要なのは形式ではなく、その関係性と自分の気持ち。
無理をしてまで包む必要はないのです。
新しい時代のご祝儀文化:柔軟な発想で
時代とともに、ご祝儀文化も少しずつ変わってきています。
最近では従来の形式にとらわれない新しい考え方も出てきています。
- 親族間で共同ギフト(家電製品など)を贈る選択肢
- 電子マネーでの送金という現代的アプローチ
- 「この金額は将来自分の結婚式で返ってくる『互助預金』」という長期的視点
私の友人のカップルは、「結婚式には来てほしいけど、ご祝儀は不要です。代わりに二人への応援メッセージを書いてください」というスタイルを取りました。
これには賛否両論ありましたが、彼ららしい選択だったと思います。
結婚式とご祝儀は、時代や世代によって少しずつ形を変えながらも、人と人とのつながりを祝う場であることに変わりはありません。
大切なのは、形式にこだわりすぎず、自分が納得できる範囲で祝福する気持ちを表現すること。
それが結婚式のご祝儀文化と心地よく付き合っていくコツなのではないでしょうか。
「結婚式はボロ儲け」のまとめ
「結婚式=ボロ儲け」というイメージが、実はかなり誤解であることがお分かりいただけたでしょうか。
結婚式を経験した者として、その裏側にある経済事情を知ると、見方が変わってくるはずです。
- 結婚式で黒字になるのは全体の2割以下、約半数は赤字になっている現実
- 結婚式の費用は見た目以上に高額で、ご祝儀だけでは賄いきれないことが多い
- ご祝儀は「儲け」ではなく「お祝いと感謝の気持ち」を形にしたもの
結婚式はボロ儲けするためのものではなく、大切な人たちと新しい人生の門出を祝い、感謝を伝える場です。
もちろん、その形は人それぞれ。
盛大な披露宴でも、小さな家族婚でも、二人の幸せを祝福する気持ちが一番大切なんですね。
これから結婚式に招待される方も、自分の結婚式を考えている方も、このような実情を知っておくことで、より心穏やかに結婚式と向き合えるのではないでしょうか。
あなたにとって、結婚式が単なる「お金のやりとり」ではなく、温かい祝福と感謝の場になりますように。
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